水産庁トップセミナーの実施

11月27日(金)、本校学生8名は水産庁を訪問し、山口長官より「水産政策の改革について」の特別講義を頂きました。

山口長官を囲んでの記念写真
講義開始前の自己紹介風景
学生へご講義する山口長官
学生の質問にご回答頂く山口長官
馬場課長の補足講義

山口長官からは、日本の漁業の現状を踏まえ、これからの水産業の安定化を図るためには「資源管理」が大切であることを、わかりやすくご教授頂きました。学生からはの質問で

魚離れを食い止めるためにはどうしたらよいでしょうか

魚は肉に比べ、フィレにするまでの作業工程が大変であると同時に、処理後のゴミ問題、調理しても臭いが強い等、現代の子育て世代には中々浸透しずらくなっている。また、金額面でも肉に比べ高く、量も少ないことから、家計への負担がかかりすい。解消策としては、刺身なら柵状にする等食べやすく加工することや、肉に比べて料理方法が多いことの魅力を伝えていきながら、「金額が高くても良い」、「骨が多少あっても良い」という人を増やすことも必要である。また、魚自体を大きくし、加工しやすいようにすることも今後求められてくるだろう。

長官が心掛けていることは何ですか

時間があれば、浜に行き現場の人からの情報を聞きたい。今はコロナの影響もありなかなか行けないが、SNSを教えてもらいながら、政策作りの情報を集めている。

こうした学生からの質問にも、一つ一つ丁寧にお答え頂きました。

また山口長官より学生達へ「漁協へ入ったら何をしたい?」との気さくな問い掛けも頂き、「牡蠣の養殖に力を入れ、より多くの人へ届けるために流通を充実させたい」「人脈作りをしたい」「地元の水産物をもっと多くの人に広め、地域貢献したい」といった学生それぞれの想いを聞いてくださいました。

山口長官ご自身が心掛けている、「浜へ行き、現場の声を聴くこと」は、漁協職員として働く学生達にとっても重要なことです。そのことを改めて実感できた時間となりました。
山口長官の講義終了後は、漁政部水産経営課、馬場課長補佐より「水産政策の改革における漁協の役割」の補足説明を頂き、また学生一人一人からの質問にも丁寧にお答え頂きました。

最後に「自分たちの海をこの先も使い続けるためには、何ができるのかを考えること」「全国各地から集まってくる組合学校で学ぶ1年は、貴重な経験であり、卒業後それぞれの浜へ戻った後も大切な人達になる」と力強いエールを頂きました。
これから漁協職員として勤める学生達にとって、今回のトップセミナーは知識を深めるだけでなく、水産業を担う人材としての心構えを学べた大変貴重な経験となりました。

大変ご多忙の中、長時間にわたり、心温まるご講義を頂きました水産庁の皆様方に対し、改めて感謝申し上げます。


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全国漁業協同組合学校
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